マクセラス

ログインできない時間が月200時間減。Delivery Heroの自動化

問い合わせ・確認Delivery Hero読了時間の目安 約4分

この記事で分かること

  • アカウントの復旧で、誰が「関所」になっていたのか
  • 承認する人を変えると、なぜ待ち時間が縮むのか
  • 自社の「聞かないと進まない仕事」を、まず何で数えるか

改善前 → 改善後

35分

ロックされていた時間(1件平均)

から

20分

上長の承認に変えたあと(1件平均)

月約800件で、ロック中の時間が月200時間減った

出典:n8n公式「Delivery Hero 導入事例(n8n 公式)」↗

本記事は、各社が公開している導入事例・公開情報をもとに、マクセラスが独自の視点で業務改善の考え方を分析したものです。マクセラスが導入を担当した事例ではありません。

01Before ─ 課題

なぜ、ログインの復旧で社員が待たされたのか

Delivery Hero は70か国以上で事業を展開する料理宅配のプラットフォームで、従業員は53,000人以上います。これだけの人数になると、アカウントにログインできなくなる社員が毎月まとまって出ます。

ロックされた社員は IT 部門に連絡し、IT 部門が本人確認をしてから、Okta と Google Workspace のアクセスを戻していました。その間、社員はアカウントを使えず、仕事が止まっていました。

マクセラスの解釈

出典は待ち時間の内訳を示していません。ただ、全社の依頼が IT 部門の本人確認という1か所を通る以上、作業そのものより順番を待つ時間が積み上がっていたと当社は見ています。

02How ─ 変えたこと

本人確認と承認を、IT 部門から上長へ移した

IT サービスデリバリーのチームは、この流れで IT 部門が「関所」になっていることに目を付け、そこを外すと決めました。アカウントの復旧を承認するのは、IT 部門ではなく社員の直属の上長にしています。

上長が承認した時点で、Okta・Jira・Google の各システムへ自動で指示が飛び、実際の復旧まで進みます。ここまでを n8n のワークフロー1本で組み、導入にかかった時間は5時間とされています。

1本のワークフローで大きく時間が減ったことから、同社は退職者のアカウント停止やソフトウェアのライセンス割り当てといった、ほかの手作業も自動化の対象にしています。

マクセラスの解釈

承認をなくしたのではなく、承認する人を「全社の依頼を受ける人」から「その社員を知っている人」に替えた事例です。上長が見るのは自分の部下の分だけなので、行列ができにくい形になったと当社は読んでいます。

打ち合わせで業務の流れを整理している様子
イメージ(当社素材)

業務の流れの前後

  1. 01ログインできない
  2. 02IT部門へ連絡
  3. 03IT部門が本人確認
  4. 04IT部門が復旧

4工程。タブで変えたあとと見比べられます。

出典に書かれている役割の分け方

機械に任せたこと

  • Okta・Jira・Google への復旧の指示(上長の承認が合図)

人に残したこと

復旧の承認
社員の直属の上長が承認します。IT 部門は承認の流れから外れました。

03After ─ 結果

1件のロック時間と、月の合計が減った

上長が承認し、復旧を自動で進める形にしたことで、1件あたりのロック中の時間は平均35分から20分になりました。依頼は月に800件ほどあり、社員がロックされていた時間の合計は月200時間減っています。

数字の出どころ

n8n が公開した Delivery Hero の報告値です。35分と20分は、いずれも1件あたりのロック中の時間の平均です。200時間は社員がロックされていた時間の合計の減少で、IT 部門の作業時間の削減ではありません。

出典:n8n公式「Delivery Hero 導入事例(n8n 公式)」↗

04自社への応用

自社にも、聞かないと進まない仕事はないか

ここからは、出典の事実をもとにしたマクセラスの解釈と提案です。

この事例の要は、答えの決まった手続きが、全社で1か所の担当を通らないと進まなかったことです。そこでは頼む人と答える人の2人が止まります。

総務・情シス兼任
パスワードの再設定や権限の付与を、1人の担当者が全部受けている
経理
「この申請は誰に出せばいいか」を毎回同じ人が答えている
営業事務
「先月の数字を出してほしい」で、頼んだ人も作業する人も止まる
現場を持つ会社
備品や鍵の貸し出しが、事務所の1人の承認待ちになる

まず何を調べるか

まず1か月、頼まないと進まなかった手続きを件数と待ち時間ごとに書き出してください。減らす順番は、①聞かなくても分かる ②自分で解決できる ③自動で進む、の3段階です。いきなり③に行くと、要らない手順が速く回るだけになります。

あなたの会社なら、何時間か

1件30分でも、頼む人と答える人の2人が止まれば1時間です。待つ側の時間も足してください。

この作業に使っている時間

年間 約 400 時間

月あたり 約 33 時間

この時間、減らせるかもしれません。

相談する

マクセラスの解釈

自動化する前に、「誰が承認すべきか」を問い直す。

不要な関所を自動化しても、関所が速くなるだけです。承認の記録を残したまま承認者を替えれば、統制を緩めずに待ち時間を縮められます。

Slack勤怠(スラッ勤)の画面を見る

05まとめ

まとめと参考資料

  • 全社の復旧依頼が IT 部門の本人確認という1か所を通り、社員はその間仕事が止まっていた
  • 承認を直属の上長に移し、承認と同時に復旧が自動で進む形を1本のワークフローで作った
  • 自社では、頼まないと進まない手続きを1か月、件数と待ち時間で書き出すところから始める

参考資料

掲載している数値は、各出典が公開している報告値です。当社が測定したものではありません。 図や表は、出典が公開している事実をもとに当社が独自に作成しており、出典の図版は使用していません。

本記事は、各社が公開している導入事例・公開情報をもとに、マクセラスが独自の視点で業務改善の考え方を分析したものです。マクセラスが導入を担当した事例ではありません。

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