この記事で分かること
- 会計ソフトを入れても、経理の手間が残ったのはなぜか
- 好信が読み取り・仕訳・確認をどうつなぎ直したか
- 自社の請求書処理で、まず何を分けて数えるか
改善の結果
月10時間前後削減
請求書の処理と支払い申請の時間
出典が示すのは担当者が見積もった削減量だけで、導入前後の作業時間は示されていません。そのため前後の比較は載せていません。
毎月3,000枚の書類を確認・ファイリング
出典:バクラク「請求書処理で月10時間、帳簿書類の保存では月40時間を削減!老舗専門商社が挑む、バックオフィスのバクラク化」↗
本記事は、各社が公開している導入事例・公開情報をもとに、マクセラスが独自の視点で業務改善の考え方を分析したものです。マクセラスが導入を担当した事例ではありません。
この記事の目次
01Before ─ 課題
会計ソフトを入れても、何が手作業で残ったのか
好信は1950年創業、名古屋のねじ(鋲螺)や機械加工部品、組立品の専門商社です。顧客は200社前後、仕入れ先は国内300社・海外50社前後。経理は2名です。
手書き伝票の頃は、毎月200件前後の請求書の仕訳に2名で丸1日。2021年にクラウド会計を入れて2時間前後になりましたが、仕入れ先の請求書をPDFにして読み込ませ、数字を手で打つ工程とミスは残りました。
月末には200件の振込申請を、金額が正しいか1件ずつダブルチェックしていました。紙も届きます。請求書や納品書が月およそ2,000枚、現品票や受領証が1,000枚近く。仕入れ先ごとに綴じて箱に詰め、過去の書類は箱を開けて探していました。
02How ─ 変えたこと
読み取りと仕訳を任せ、確認は1人で完結させた
選んだ決め手は3つです。請求書の受け取り・申請・電子帳簿保存を1つのシリーズでそろえられて費用も高くないこと、AI-OCR の読み取りが速く精度も期待どおりだったこと、電子帳簿保存法に必要なタイムスタンプの機能があることです。
導入はトライアルを含めておよそ2か月。提供元とチャットでやり取りしながら、自分たちで進めています。
届いた請求書は AI-OCR が読み取り、取引先・金額・支払期日を抜き出して、過去のデータをもとに仕訳まで付けます。仕入れ担当が内容を確かめて取引を登録し、支払いまでを1人で完結させます。支払いの申請は経理が出し、各担当者が承認します(登録者は約20名)。
もう1名の経理は経費の担当に回り、役割分担がはっきりしました。紙の保存をやめる電子帳簿保存は、取材の時点ではまだ導入の途中です。
マクセラスの解釈
効いたのは紙を減らしたことより、読み取り・仕訳・確認を1つの流れにつなぎ、取引先ごとに金額を確かめ直す工程をなくしたことだと当社は読んでいます。
業務の流れの前後
- 01請求書をPDF化
- 02数字を手入力
- 03振込額を1件ずつ確認
- 04紙を綴じて箱詰め
4工程。タブで変えたあとと見比べられます。
BEFORE
- 01請求書をPDF化
- 02数字を手入力
- 03振込額を1件ずつ確認
- 04紙を綴じて箱詰め
AFTER
- 01AI-OCRが読む
- 02自動で仕訳
- 03仕入れ担当が確認
- 04申請して承認
出典に書かれている役割の分け方
機械に任せたこと
- 請求書から取引先・金額・支払期日を読み取る
- 過去のデータをもとにした仕訳
人に残したこと
- 請求書の確認と登録
- 仕入れ担当が内容を確かめ、取引登録から支払いまでを1人で済ませます。
- 支払いの申請と承認
- 経理が申請を出し、各担当者が承認します。
03After ─ 結果
請求書と申請で月10時間前後。保存は月40時間の見込み
請求書の受け取りと申請の仕組みで、おおまかな見積もりで月10時間前後の削減になりました。毎月、経理担当者が取引先ごとに振込金額を確かめる必要がなくなり、仕訳も自動で付くためです。大竹氏は、人の判断が要る仕事に時間を回せるようになったと話しています。
電子帳簿保存は導入中で、見積もりでは月40時間(5日)を減らせる計算です。以前は月末の綴じ込みと箱詰めに3〜4日かかり、過去の書類1枚を探すのに10分は費やしていました。
数字の出どころ
バクラクが2024年4月12日に公開した株式会社好信の導入事例による数値です。月10時間前後は担当者のおおまかな見積もりで、実測値ではありません。帳簿書類の保存の月40時間は、導入中の時点での見積もりであり、実績値ではありません。
出典:バクラク「請求書処理で月10時間、帳簿書類の保存では月40時間を削減!老舗専門商社が挑む、バックオフィスのバクラク化」↗
数字についての問い
- 月10時間は、紙のファイリングをやめた効果ですか?
- いいえ。月10時間前後は、請求書の受け取りと申請の仕組みによるものです。紙の保存をやめる電子帳簿保存は取材時点で導入中で、その効果は月40時間の見込みとして別に示されています。
04自社への応用
自社の請求書処理にも、同じ手間はないか
ここからは、出典の事実をもとにしたマクセラスの解釈と提案です。
この事例の要は、読み取り・仕訳・確認を1つの流れにつなぎ、取引先ごとに金額を確かめ直す手間をなくしたことです。紙と手入力が混ざる経理には、同じ形があります。
- 商社・卸売
- 取引先が多く、請求書の枚数がそのまま作業量になる
- 建設
- 現場ごとに書類を分けて保管する。過去分を探すのに時間がかかる
- 士業・管理会社
- 顧客ごとのファイルが年々増える。保管場所も費用
- 小売
- 店舗から届く伝票を本部で綴じ直している
まず何を調べるか
まず1か月、請求書の処理を「読み取って入力する」「金額を確かめる」「綴じる・探す」の3つに分けて時間を記録し、過去分を探した回数も数えてください。確かめる時間が大きければ流れのつなぎ方、探す時間が大きければ保存のしかたから見直します。
マクセラスの解釈
ファイリングは、あとで探すための前払い。
検索できるなら、綴じる作業そのものが要らなくなります。私たちはまず「その書類を年に何回探しているか」を聞きます。
05まとめ
まとめと参考資料
- 会計ソフトを入れても、請求書の手入力と、振込金額を1件ずつ確かめる作業が残っていた
- AI-OCR の読み取りと自動の仕訳につなぎ、確認から支払いまでを1人で済む流れにした
- 自社では、請求書の処理を「入力・確認・綴じる/探す」に分けて1か月数えるところから
参考資料
- 請求書処理で月10時間、帳簿書類の保存では月40時間を削減!老舗専門商社が挑む、バックオフィスのバクラク化バクラク・2026-10-11 確認原文を見る ↗
掲載している数値は、各出典が公開している報告値です。当社が測定したものではありません。 図や表は、出典が公開している事実をもとに当社が独自に作成しており、出典の図版は使用していません。
本記事は、各社が公開している導入事例・公開情報をもとに、マクセラスが独自の視点で業務改善の考え方を分析したものです。マクセラスが導入を担当した事例ではありません。

